人生の波に乗る知識。「人生12週期説」について

座って考える

長い間、ずっと疑問に感じていた。

ある時期は、日々訪れるできごとをこなしていくだけで現実が面白いように開けていき、特に「頑張っている」「努力している」という意識がなくても、スイスイと次のステージへと進むことができる。おまけに結果も出る。

その一方、ある時期は何をどれだけ頑張ろうとも、現実は1ミリたりとも変わらないように思える。「やることをやっている」にも関わらず、前に進むどころか後ろへ下がってしまう。そんな時期がある。

前者と後者、一体何が違うのか?その疑問にアンサーする概念が「人生周期説」、すなわち、人生には一定のサイクルがあるという考え方である。

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はじめに

人生は自分自身の「意思」や「努力」といった要因以外に影響を受け、現実において「結果」として反映される。そこで特に重要なのが、その人自身が持つ人生周期である。

それは春夏秋冬のごとく様相を変えていき、生老病死のように成長する時期と衰退する時期を持つ。そして一つの周期が終われば次の周期が始まる。

人生周期は同じ状態が延々と続くのではなく、常に波がある。大切なのは、自分の波を自覚し、それに応じた行動を意識することである。それこそが人生で幸運をつかみ、そして不運を軽減するための知恵である。

人生12年周期説

人生周期とは波である。人生に良い時期があって悪い時期があるのは、そのサイクルがもたらす波によって私たちが影響を受けるからである。

人生サイクルの影響を理解する上で、具体的にどのような波があり、どのような時期が訪れるのか?その「傾向」を知識として押さえておくことが大切である。

そこでここでは、人生12年周期説を例にポイントを絞って説明する。12年周期説は人生を春夏秋冬のように4つの期間(3年×4)に区切るため、その波を理解しやすいと思うからである。

12年周期説のほか9年周期説もある。大切なのはどちらが「正しい」ということではなく、自分自身のサイクルをつかむための参考情報としてそれらを活用することである。

低調期(3年)

12年周期の始まる時期である。初速のためエネルギーは高くはなく、この時期に自分に叱咤激励をして積極果敢に行動を起こしてもそれが目に見える成果にはつながりにくい。

寒い冬の日に無理に外出し、冷風を浴び続けていれば風邪を引く。必要最低限のことはしつつ無理をしない、という過ごし方が肝心である。だが運勢は、少しずつ上昇していく。日々着実にやることをやった上で、無理をせず過ごしていく。

成長期(3年)

徐々に調子が上がっていく時期である。意識が内から外へと向けられ、活動が増えていく。積極的に動いていくことで、収入アップや出会いなど、目に見える形での成果が得られやすい。

エネルギーが高まりつつある時期なので、したいことややりたいと思ったこと、目標につながるあらゆる行動を起こす「行動の時期」である。

転換期(3年)

エネルギーが最も高まり、それを起点に「下降」していく時期である。上昇から下降していく運勢の切り替わりタイミングであり、注意が必要な時期である。

この時期はエネルギーが高まっているので問題が起こっても勢いで乗り越えられるが、上昇から下降に差し掛かるタイミングであることを踏まえ、3年のうち1年は積極的に動きつつ、2年目以降は徐々にスローダウンを心がける。

収穫期(3年)

それまで歩んできた9年間の成果結果、「収穫」が明らかになる時期であり、気づきと反省の時期である。占いで有名な「空亡」「天中殺」といった概念もこの時期である。

それらが説くのは、「自分から積極的に動かない(意図して行動しない)」「環境を変えない」「休む」といった控えめな行動であり、控えめに過ごす理由は、次の周期が始まる前にエネルギーを貯めておくためである。

何かを得ようとするよりも、今までもたらされたもの(収穫)を受け止め、もはや自分にとって必要がなくなったものを手放し身軽になっていく。身辺整理の時期である。

人生の波に気づく

自分自身の人生サイクルを把握する方法は、自分自身でまず、1年1年の年表を作成することである。

四柱推命や算命学などの占いにはそのサイクルを提示するものがあり、それらを参考にするのも良いだろう。ただし占いの結果を鵜呑みにするのではなく、自分自身で自らの人生周期を把握するための参考とすることが大切である。

繰り返しになるが、「この占いが説くサイクルが正しい」という視点でそれらを利用するのではなく、自分自身のサイクルを自分自身で把握するための情報の一つとして利用することである。

大切なのは、自分自身で「人生全体」を俯瞰し、波の存在を認識することである。

例えば、生誕から現在まで、自分自身の手で1年1年、その年にあったことを振り返り、良い(ことの方が多い)・普通(可も不可もなく)・悪い(ことの方が多い)というように1年1年を自分自身で評価してみる。

すると何気に過ごす日々のなかに、「うねり」のようなものがあることに気づく。それはヒントである。自分自身のサイクルに応じた適切な行動を選択するための、ヒントである。

最後に

人生には、どう考えても物事がうまくいかない時期がある。

いつもと同じように行動しているのに結果が出ない。それどころか状況が悪くなる。体調を崩す。理由もなく精神的な負荷がかかり、気分がよろしくない日々が続く。人との関係がうまくいかなくなる。些細、けれどトラブルが頻発する。

こうしたとき、「動かない」「頑張らない」という選択を自覚的にチョイスすることは、とても大切である。その前提知識となるのが人生周期説である。

人生には良いときもあり悪いときもある。それはそういうものである。その波に抗わず、波に乗っていくことが大切である。