人生では確かに、日々自分を叱咤激励して高みを目指して努力を続けていく時期が必要である。
しかし現実的な事実として、あなたは永遠に頑張り続けることは不可能だし、そもそも状況によっては頑張り続けることそれ自体が必要ない場合がある。
だからときに頑張りときに休む。いや、だらけてもいい。常に張り詰めた糸はかんたんに切れてしまう。適度に緩んだほうがいいのである。
もしあなたが常に自分を叱咤激励して「頑張り続けている自分」がいることに気がついたら。こういう考え方があることを知っておいて損はないだろう。
はじめに
人生は山あり谷あり。いわゆるバイオリズムがある。つまり、あなたには調子が良いときと、調子が悪いときがある。
これを「意思力」だとか「本人の気持ちよう」など精神論で多少はごまかすことはできる。しかし意思の力は万能ではない。「無理」をしていればやがて限界がやって来る。
もちろん調子が上がらないときでさえ、最低限頑張りたいことは頑張ってもいい。しかし、頑張ることには限界があることを認識することが大切である。
つまり、頑張ってもどうにもならないときは頑張っても仕方ないのである。
なぜ頑張れないのか?
例えばあなたにはこのような経験がないだろうか?
あなたはあることに対してひたむきに努力を続けてきた。しかしあるときふと、なぜかそれを頑張れなくなった。
「モチベーションアップ!」「時間管理」などのノウハウ本を読んで取り組んでも、なぜかやる気になれない。頑張れない。そして「頑張れない自分はダメだ」と自分を責めてしまう。
でも本当の話、あなたは頑張れなくてもいい。なぜなら、あなたの無意識がそれを頑張る必要がないことをすでに知っているからである。
体は素直に答えを教えてくれる
これは私たち日本人の良いところでもあり悪いところでもあるのだが、何かと精神論や根性論を優先して、自分の心からの直感を軽視し、頑張らない自分を責めてしまう傾向がある。
確かに、自分に嘘をついて叱咤激励し、頑張り続けることはできる。いや、あなたがマジメな性格的傾向が強いなら「頑張らない自分」を悪く感じてしまうことだろう。
しかしここで忘れてはならないのは、それを続けてハッピーになれるのか?という話である。
あなたの無意識は知っている。今それを頑張り続けたとしても、それはあなたにとって正しいことではないのである。だから体がそれを知らせてくるのである。
それはサインである。「頑張らなくていいよ」「休んでいいよ」「無理してはだめだよ」という、重要なサインである。
こんな兆候が出たら
私はここであなたに「だから頑張ることは悪いのです」と言いたいのではない。人生では何においても頑張る必要があるタイミングはある。そのときは多少の無理をすることも必要である。
しかし頑張りたいのに頑張れないようなとき頑張る必要はない。なぜなら頑張らないことが正解だからである。
もしあなたが本当にしたいことなら。あなたにとって頑張る価値があることなら。自分でいちいち頑張ろうと思わなくても、あなたは自然にそれをしている。
そもそもやる気が必要なことは、長い目で見ればそれをやってもやらなくても同じことである。つまりあなたの人生における重要なことではない。
だからあなたが頑張っているとき。必要以上に無理しているのを感じるとき。あなたはきっと他の人が気にかかってしまったり、ネガティブな感情がそこにあることに気づくだろう。
それは要注意のサインである。あなたは無理をしている。本来はしなくていい無理をしている。だからそこで頑張る必要は、ないのである。
最後に
頑張りたくても頑張れない。それはあなた自身の体が教えてくれているサインである。
つまり「今」あなたは頑張らなくてもいい。無理をしない。頑張らず、歩みをとめていい。人生は長い。ときに頑張らない時期を過ごすことが実は、人生において重要な意味を持つのである。
大丈夫。必ず状況は変わる。また頑張りたくなったとき、そこでまた頑張ればいい。人生は本当に長い。だから今は無理をしなくていい。必要に応じて休んでもいいのである。
自分を追い詰めるのも、ほどほどにすることである。