人は簡単に手に入れたものを大事にしない。
鈴原美帆
世の中には、与えすぎて失敗する人がいる。
誰かに自分が持っているものを遠慮なく与える。周りのために努力する。そこに下心はない。ただ相手を思ってこそのことだ。
「誠実さ」という意味においては、その姿勢は何も間違ってはいない。
価値の高い人=レアな人
しかし残念ながらその親切心は裏目に出ることが多い。
人は簡単に手に入るものには価値を感じない生き物だ。簡単に手に入る=は大したものじゃないと思われて、どんどんなめられてしまう。
最終的には親切心でしてきたことが、全て裏目に出る。挙げ句には価値の低い人とみなされ、親切心は完全に仇になる。
人になめられ、利用され、誠実さが人の悪意を呼び込んでしまう。これは本当に、皮肉な話である。
適度にNoを言う人になる
自分の価値を相手に見下されない価値が高い人になるためには、ある程度の演出も必要だ。
「手に入るようで手に入らない。自分はそう簡単にはなびかない。そんな演出が必要だ」
この考え方は人間関係、仕事、どんな場面でも役に立つ。
人に親切にするのもいい。恋人に尽くすのもいい。みんなのために仕事を頑張るのもいい。
しかしほどほどにしておくことだ。決して与えすぎてはダメなのだ。むしろ、普段はその反対に振る舞う方がいい。
そしていざというときバリっと決める。それくらいの方が、自分の価値を落とさず、程よい具合に、上手くやっていけるだろう。
出典
『モンスター』