「私はこれしかできません」という強み

2つの方向性

オリジナリティを育てるのは、「なんでもできます」ではなく、「これしかできません」という姿勢。

自分がやらないことを決めていくことは、会社員にしろ、フリーランスにしろ、起業家にしろ、経営者にしろ、すべてのビジネスパーソンに必要なルールです。

本田直之

万能型のジェネラリストの時代は終わり、スペシャリストがやってきた。スペシャリストとは、オリジナリティをベースにした専門特化型タイプのことだ。

分かりやすく例えるなら、数学や科学はサッパリだが、英語だけはどんな問題でも100%解くことができ、どんな長文のスラスラ読解でき、英語でペラペラネイティブと交渉できる。

そんなある能力がとことん尖ったタイプのことだ。

今生きていくために必要なのは、何でもほどほどできる万能、悪く言えば中途半端な能力より、「これだけは誰にも負けない」という徹底した専門性だ。

専門性を極めていけばそれがオリジナリティになる。オリジナリティがある人間は、他の人間の代用にはならない。だから、オリジナリティのある人間は強い。

一芸に特化し、その分野だけは他の誰とも違う仕事をする。自分しかできない仕事をする。それによって「この仕事はこの人に頼めばいい」という信頼を獲得することができる。

逆に、誰もができるような仕事をほどほどにこなしているだけでは、決して安心できない。代わりがきく歯車として消費されるだけである。

だからこそ大切なのは、自分のオリジナリティを追求し、自分独自の専門性を身につけていくことだ。

誰の代用にもならない。自分しかできない仕事をする。これこそが目指す形であり、これからの時代を生きていくためのカギとなる。

その第一歩は「私はこれしかできません」を明らかにすることから始まる。それが社会の代用品にならないための、あなたの独立宣言だ。

自分は何ができるのか、そして何ができないのか。何をして何をしないのか。自分自身のオリジナリティを追求していこう。

出典

『何を捨て何を残すかで人生は決まる』